老後手前の50代!医療保険の必要性を理解しよう
50代になると、子供が独立したり老後の生活に向けて貯蓄の準備を始めたりするなど
ライフイベントがあるだけでなく、ライフスタイルも少しずつ変化してきます。
そうした変化をきっかけに、医療保険の見直し検討される人も多いのではないでしょうか。
しかし、50代は仕事の引退も間近に迫っているので保険の加入や見直しもこれが最後のチャンスだと考えている人もいることでしょう。
そこで、50代の人を対象に医療保険の必要性や意識したいポイントを解説していきます。
【目次】
- 子育てが落ち着く50代のライフイベント
- 働き盛りの50代にかかりやすい病気とは?
- 50代の医療保険の必要性とは?
- 50代の医療保険加入!気をつけるポイント
- 老後に備えるために医療保険加入は50代までに
子育てが落ち着く50代のライフイベント
50代になると、さまざまなライフイベントがおこります。
まずは、人によっては子供が独立して子育てが一段落する、もしくは大学・大学院進学などで大きな学費がかかるということです。
たとえば、子供の独立のきっかけとしては結婚や就職が挙げられます。
子供が結婚する際は、両親が子供に結婚式の費用を援助することも多く、また出産するとなると出産費用を援助する家庭もあるでしょう。
いずれも援助する費用は、家庭によって大きくばらつきがありますが、特に結婚式費用の援助としては数百万円もの大金を援助するケースも少なくありません。
また、子供が大学へ進学する際にも親の出費は大きいもの。
独立行政法人日本学生支援機構がまとめた 「平成26年度学生生活調査」を見てみると、
大学の授業料は国立・公立大学で年間約50万円、私立大学で約100万円となっているほか、
食費やアパート代、光熱費などの生活費、または通学費などをあわせると、
年間で国立・公立大学に通う学生は年間約140万円~150万円、
私立大学生は年間約200万円の支出が必要となっています(※1)。
さらに、毎月の仕送りにあたる「家庭からの給付」は、自宅からの通学・学寮・アパート暮らしなどを平均して、
国立・公立大学生が年間約80万~95万円、
私立大学生で年間約130万円近くに上ります(※1)。
このように、50代になると子育てに手はかからなくなっても、多額の教育費や援助が必要になるのです。
子供に関するライフイベントのほか、仕事面や生活面でも変化が表れる人は多くいます。
たとえば、50代後半では定年前で役職が解かれて出向するなど、収入が大きく減少する可能性があるうえに、老後に向けた資金の準備、また自分の親の介護にまつわる出費も出てきます。
(※1)【独立行政法人日本学生支援機構平成26年度学生生活調査】
働き盛りの50代にかかりやすい病気とは?
50代になるとさまざまな出費がかかりますが、50代以降はかかりやすい病気もあり、
医療費もかさむ傾向にあります。
例えば、男性であれば糖尿病や高血圧、動脈硬化、がん、心疾患など、
女性のケースだと、更年期障害や不整脈、骨粗しょう症などといった病気にかかるリスクが大幅に上昇します。
厚生労働省がまとめた「平成28年度国民健康・栄養調査」を見てみると「糖尿病が強く疑われる者」「糖尿病の可能性を否定できない者」の割合は、
50代男性で合計21.1%、女性で15.8%に上りました。
若い世代と比較してみると、男性が30代で2.8%、40代で8.5%、女性が30代で1.4%、40代で6.9%となっており、いかに50代になると糖尿病罹患リスクが高くなるかが分かります(※2)。
また「生活習慣病のリスクを高める量を飲酒しているものの割合」では、男性で50歳から59歳が最も高く、22.7%に上りました。
50代女性は2番目の高さでしたが、それでも12.9%の人が該当しています(※3)。
また、50代は糖尿病や高血圧といった生活習慣病だけでなく、がんにも注意が必要です。
厚生労働省の調査によると、平成27年の50代の病気死亡原因は、男女ともにがん、心臓疾患、脳血管疾患の順で多く、いずれも40代と比べると高いリスクがあります。
なかでも、がんの死亡リスクは40代より高く、特に55歳から59歳の女性のガン死因割合が全年齢トップでした(※4)。
このように、50代は命に関わるがんや心疾患、生活習慣病にかかるリスクが高いということを知って、あらかじめ対策を取る必要性があります。
(※2)(※3)【厚生労働省平成28年度国民健康・栄養調査】
(※4)【厚生労働省】
50代の医療保険の必要性とは?
まだまだ働き盛りで元気な50代でも、医療保険に加入して将来に備えておくことは大切です。
子供の学費や独立による費用援助が必要な場合や、マイホームのローンの支払いが残っている状態だと要注意。
大黒柱が病気になってしまうと、収入がなくなるだけでなく、医療費の出費が大きくなれば家計がより苦しくなってしまいます。
医療保険に加入しておくことで、公的医療保険の範囲外である入院時の差額ベッド代や食費、先進治療費などもカバーされるため、医療費の負担を軽減することができます。
先述したように病気にかかりやすい50代だからこそ、老後に向けて高まる病気のリスクに備える必要性があるのです。
50代の医療保険加入!気をつけるポイント
50代の医療保険加入で気をつけたいポイントとしては、
すでに医療保険に加入しているなら、老後のことを考えて保険の見直しをし、
まだ加入していないのであれば、病気や死亡率が格段に増える60代に備えて早めに医療保険に加入するということが挙げられます。
50代は病気の罹患リスクが急に高くなるため、更新型ではなく、医療保障が一生続く終身型の医療保険に乗り換えるのもいいでしょう。
また、入院の限度日数も全年齢の平均の32.8日(※5)よりも長めに見て、50日前後の入院もカバーできるように設定しましょう。
また、高額な先進医療もカバーできる保険・特約に加入することで、精神的な負担を減らすことができます。
50代でまだまだ体力や体調の悪化を感じていないという人もいるかもしれません。
しかし、60代になって体の不調を感じてから医療保険への加入を検討すると、審査の段階ではじかれてしまう可能性が高いですし、早めに加入しておくことで毎月負担する保険料を安く抑えることができます。
(※5)【厚生労働省平成26年患者調査】
老後に備えるために医療保険加入は50代までに
子供への多額の出費に併せて、自分たちの老後のために貯蓄を考えなければならない50代。
医療保険は保証が手厚い分だけ月々の負担が気になってしまうという人も多いかもしれませんが、体調の変化が急激に表れる前に、医療保険に加入しておくことで将来の出費を抑えられます。
経済的な心配が少なければ、精神的不安も軽減されます。
そうすることで、病気やけがの際にも治療に専念することもできるので、ぜひ医療保険の加入を検討してみてくださいね。
関連記事:
◆◆「5分で理解!ライフスタイルと年代別に必要な医療保険とは?」 ◆◆