「不動産クラウドファンディングにはどんなリスクがあるの?」
「投資先として不動産クラウドファンディングを検討しているが内容をもっと知りたい」
など、不動産クラウドファンディングの特徴やリスクを知りたいという人も多いでしょう。
不動産クラウドファンディングは、運営会社が投資から集めた資金を使って不動産投資を行い、得た利益を投資家に分配する金融サービスです。
運用は運営会社にすべて任せることができ、少額から不動産投資ができるということで人気が高まっています。
メリットの多い不動産クラウドファンディングですが、投資商品なので他の金融商品と同様にリスクがあります。
今回は、不動産クラウドファンディングの特徴やリスクについて解説します。
【監修者】青柳 雄太郎
株式会社BrightReach(ブライトリーチ)代表取締役。 大手コンサルティングファームでの経営コンサルタント、不動産投資ファンドでのファンドマネージャー、 外資系生命保険会社での経営企画部門を歴任し、現在に至る。 生命保険・損害保険・不動産仲介・不動産売買・人材紹介事業を展開。 会社経営を行いながら、年間100件以上の個人や法人の資産運用・ライフプランニング・ 保険見直し・ 不動産取引のコンサルティングを行っている。 宅地建物取引士。 慶應義塾大学理工学部卒。 |
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不動産クラウドファンディングを始める前にどういったリスクがあるのかを知っておく必要があります。
ここでは、不動産クラウドファンディングに潜む4つのリスク、
について解説します。
投資をする際に元本保証があれば良いと考える人は多いはずです。
しかし、実際には銀行預金のペイオフ制度以外は元本保証のある金融商品はほとんどなく、不動産クラウドファンディングも他の金融商品と同様に元本保証はありません。
ファンドの償還時に不動産の評価が下がってしまった場合は、元本を毀損するリスクがあります。
不動産クラウドファンディングの運営会社は東証プライム市場に上場している企業から地場の中堅企業と幅広いです。
運営会社の運用状況によっては倒産する可能性があります。
そのため、投資をする際には、ファンドだけではなく運用会社の信用度や経営状況を調べておくことが重要です。
株式投資やFXの場合は、市場の営業時間内であればいつでも売買ができます。
しかし、不動産クラウドファンドの場合は、運用期間終了後に元本と分配金が支払われるファンドが多いです。
途中キャンセルできないと資金が拘束されてしまうので、いざというときに現金を用意できないリスクがあります。
不動産クラウドファンディングでは、元本の返金や分配金の配当をアカウント口座に振り込むサービスが多いです。
その場合は、自分の口座に資金を移すのに出金手数料がかかります。
不動産クラウドファンディングでは1万円から少額で投資ができますが、それに比例して分配金の配当が少額になることもあり、出金手数料がかかると利益が無くなってしまうリスクがあります。
せっかく投資をするのに利益が出ないようでは投資する意味がありません。
中には出金手数料のかからないサービスもあるので、投資の際には出金手数料について必ず確認しましょう。
不動産クラウドファンディングは少額で不動産投資ができるサービスですが、実際の不動産投資と比べると異なる点が多いです。
ここでは、不動産投資にはない不動産クラウドファンディングのデメリット3選、
について解説します。
現物不動産投資のメリットのひとつがレバレッジを期待できる点です。
レバレッジ効果は、テコの原理のことで、少ない自己資金で大きな利益を上げることを言います。
不動産投資の場合は、不動産を担保に金融機関から融資を受けることができるので、自己資金だけでは購入できない規模の大きな不動産を購入することで高い利回りを得ることができます。
しかし、不動産クラウドファンディングの場合は、不動産を担保にお金を借りられないのでレバレッジ効果が期待できません。
効率的な投資をしたいという人には物足りないかもしれません。
不動産クラウドファンディングでは、募集金額に上限があり、ほとんどの場合が抽選になるので一度に多額の資金を投資するのができません。
そのため、一度の取引で大きな利益を得ることが難しいです。
大きな利益を得たい場合は、リスクの高い株式やFX、不動産投資など他の投資を選ぶ方が良いでしょう。
個人で不動産投資をする場合は、購入して所有権があるので不動産は資産として残すことが可能です。
しかし、不動産クラウドファンディングの多くは、不動産の所有権を持たない匿名組合型なので、いくら投資をしても不動産を資産として残すことができません。
不動産クラウドファンディングには、現物不動産投資にないメリットがたくさんあります。
ここでは、不動産投資にはない不動産クラウドファンディングのメリット3選、
について解説します。
個人で不動産投資を始めるには最低でも数百万円以上の自己資金が必要です。
しかし、不動産クラウドファンディングの場合は、最低出資額は1万円から投資できるケースが多く、不動産投資を少額で始めることができます。
不動産クラウドファンディングでは、ファンドの運用については運営会社がすべて行ってくれます。
投資家は資金を出資すれば後は分配金の配当を待つだけです。
不動産クラウドファンディングは投資家保護のために優先劣後システムを採用しているので元本毀損リスクが少ないのが特徴です。
優先劣後システムでは、ファンドの募集総額の一部を運営会社が劣後出資してくれます。
万が一不動産の評価が下がるなどして損が出た場合、運営会社の出資分から優先的に充当されるので投資家は安心して投資ができます。
まずは、不動産クラウドファンディングの仕組みを理解することが重要です。
不動産クラウドファンディングでは、運営会社が投資から集めた資金を使って不動産投資を行って得た利益を投資家に分配します。
契約の方法は匿名組合型と任意組合型の2つです。
投資の方法によってキャピタルゲイン型、インカムゲイン型があります。
ここでは、不動産クラウドファンディングの仕組み、
について解説します。
匿名組合型では、投資家と運営会社が個別に匿名組合契約を結びます。
投資家は不動産の所有権は持たない代わりに、出資額を超えてリスクを負うことがないのが特徴です。
不動産を運用するプロジェクトに投資をすることになり、分配金については雑所得扱いとなります。
任意組合型では、投資家全員と運営会社が任意組合契約を結びます。
投資家は他の投資家と共同で不動産を所有するので、持ち分に応じた利益の分配を受けられますが損失を補填するリスクがあるのが特徴です。
分配金は不動産所得になるので、不動産税制の活用や相続税対策にも使えます。
不動産クラウドファンディングでは、不動産投資で利益を上げる方法としてキャピタルゲイン型とインカムゲイン型があります。
キャピタルゲイン型は、不動産が値上がりすることを想定して売却益を投資家に還元する手法です。
一方、インカムゲイン型は、不動産の家賃収入を原資として投資家に配当する手法です。
不動産クラウドファンディングは、安定した分配金利回りが魅力の金融商品です。
少額で始められることができ、元本毀損リスクが少ないことから投資家の注目を集めています。
メリットも多いですが、投資商品なので当然リスクもあります。
不動産クラウドファンドで失敗しない為にも、まずはリスクをしっかり把握することが重要ですね。
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