終身保険の解約返戻金!受取人が損をしない方法とは?
■この記事でわかること
- 終身保険の解約返戻金とは、解約時の返金のこと
- 解約返戻金は受け取りタイミングで金額が変わる
- 損をしづらい終身保険の払込方法
終身保険は保険期間が一生涯ということもあり、加入に慎重になる人が多いようです。
途中解約もできないと思っている人が少なくありません。
しかし、加入後の状況によっては終身保険も解約が必要になるケースがあります。
そんなときに、できるだけ損のないように解約する方法がわかっていれば安心です。
実は、終身保険を解約したときには解約返戻金を受け取れます。
ただし、解約返戻金は、保険料の支払い方や解約する時期によって金額が大きく異なります。
この記事では、これから終身保険の加入をしたいと思っている人を対象に、なるべく受取人が損をしないように解約返戻金を受け取る方法について解説します。
目次[非表示]
終身保険の解約返戻金とはどんなお金?
解約返戻金とは保険を中途解約した際に戻ってくるお金のことです。
保険会社では、万が一のときに払い込んだ保険料よりも高額な保険金を支払えるように、日頃から保険料を元手に運用を行っています。
そのため、保険期間が満了する前に保険を解約したときには、加入期間に応じた返戻金が戻ってきます。
満期がある保険であれば、満期を迎える前に解約した場合を解約と考えますが、終身保険の場合は死亡保険が支払われるより前に解約した場合が中途解約です。
ですから、払込期間中の解約だけでなく、払込期間が終了した後でも、保険の継続をやめれば中途解約ということになります。
中途解約したときに支払われる解約返戻金は一律ではなく、払込期間中の解約と払込期間満了後の返戻率を比べると大きく異なります。
終身保険の場合、保険料の払い込みが満了していれば、実際に払い込んだ保険料よりも多い解約返戻金を受け取れるのが普通です。
そのため、貯蓄目的で終身保険に加入し、払込期間終了後には解約返戻金を受け取るというような加入をする人もいます。
しかし、終身保険は払い込んだ保険料の多くの部分が保障に充てられるので、いくら払込期間終了後でも解約返戻金の金額は死亡保険金の金額より少額です。
終身保険の従来タイプと低解約返戻金型終身保険の違い
終身保険を中途解約したときには、契約者本人を受取人として、解約返戻金が支払われます。
従来タイプの終身保険は保険料の支払期間が長くなればなるほど返戻率がアップする仕組みです。
しかし、従来タイプの他に、低解約返戻金型終身保険というものも出てきています。
低解約返戻金型終身保険の場合、払込期間中の返戻率は従来タイプの約70%と低めです。
しかし、支払期間終了後は従来タイプと同様の返戻率に戻るという特徴があります。
払込期間中に解約すると損になる仕組みにしたことで、保険会社には払込期間中の解約を減らせるというメリットがあります。
一方、加入者側にもメリットはあります。
低解約返戻金型終身保険は通常の終身保険より保険料が割安に設定されており、保険料の払い込みが満了した後の返戻率は通常の終身保険より高くなるのが特徴です。
払い込み中は生命保険として万一のときに備え、払込期間が満了した後は解約して高い返戻金をもらうという使い方もできます。
終身保険で受取人が損をしない解約返戻金の受け取りタイミング
終身保険では、保険料の払い込みが完了しているかどうかで解約返戻金の返戻率に大きな違いがあります。
保険料を払っている最中に解約すると、保険期間が短い場合には元本割れどころか0%という時期もあるので要注意です。
元本割れを承知のうえで支払期間中に解約をする場合でも、いつ解約するかによって返戻率に差がありますから、タイミングをしっかり計ることが重要です。
いつ解約したらいくらぐらい返戻されるかということが、加入時に受け取った書類に書かれています。
インターネットなどで公開されているケースもあり、直接窓口や担当者に質問すれば教えてもらうことも可能です。なので、解約するときには解約返戻率についてきちんと調べてから解約することが欠かせません。
払い込み期間が終了した後は、解約しても実際に払い込んだ額よりも多くの金額が戻ってきます。
払込期間が終わってから時間が経てば経つほど返戻率は上がります。解約タイミングを間違えると損をしてしまうので見極めが重要です。
早期解約が損になるので、一旦終身保険に加入してもすぐにほかの保険商品に目移りしそうな人には向きません。
これらのタイミングは人それぞれ自分の状況に合わせて判断する必要があるので、ちょっと手間でもプロの意見を聞くことで、思った以上のお得感を得られることも多いですよ。
終身保険で受取人が解約返戻金で損をしない保険料支払い方法
終身保険の払込方法は、終身払い、有期払い(短期払い)、一時払いの3種類があります。
終身払いは一生払い続ける方法です。月々の保険料が安くなる代わりに、高齢になってからの支払いが苦しくなるケースが少なくありません。
また、終身払いは払込期間の満了がないため、返戻率はほかの支払い方をしたときと比べると低くなります。
有期払いは20年払いや60歳までなど、払込期間が決まっています。
払込期間が終わっても一生涯保障が続くのがメリットですが、終身払いより月々の保険料が高くなるのがデメリットです。
一時払いでは一度に終身の保障に必要な保険料をすべて支払います。
そのため、多額の保険料が必要です。
保険料割引があるうえに、解約返戻金がお得になるというメリットがあります。
1回に多額の現金が必要になるのがデメリットですが、将来の解約返戻金を目当てに貯蓄をするのであれば一時払いや有期払いがおすすめです。
終身保険をどのような目的で加入するかという点が、保険料の支払い方法を決めるうえでも重要な役割をします。
生活に支障が出ないように無理のない支払い方を選ぶことも必要ですが、できるだけ一時払いに近い形を選ぶのがおすすめです。
終身保険の解約返戻金についてよくある質問
終身保険の解約返戻金についてよくある質問をまとめました。
終身保険の解約返戻金には税金がかかりますか?
終身保険の解約返戻金には、所得税と住民税がかかります。従って、解約返戻金を受け取った場合は、確定申告を行うようにしましょう。
解約返戻金なしの終身保険にメリットはある?
解約返戻金なしの終身保険では、解約しても返金がない上に満期が過ぎると補償も終わってしまいますが、毎月の保険料が安くなるというメリットがあります。
解約返戻金の特徴をしっかりつかんで損をしないように!
終身保険は保険期間が一生涯のため、中途解約をする場合はタイミングに注意が必要です。
せっかく長年にわたって保険料を支払い続けても、解約の時期を誤って損をしたのでは元も子もありません。
終身保険が貯蓄になるのは払込期間の満了後です。
貯蓄目的で加入する場合には終身払いにしてしまうと意味がなくなります。
解約返戻金で損をしないためにも、解約返戻金の特徴をしっかりおさえておきましょう。
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