知っておきたいがん保険の保険期間!終身っていつからいつまで?
がん保険というと保険期間が決まっていて、満期になると満期金を受け取ったり、契約更新をしたりするイメージがあります。
ところで、ここ数年で耳にする終身型がん保険ですが、終身型の保険期間とは、いつからいつまでなのでしょうか。
がん保険を選ぶ際の重要ポイントにもなる保険期間について、今回は終身型がん保険にスポットを当てて解説していきます。
もし、がん保険選びに迷っている人がいたら、ぜひ参考にしてみてください。
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がん保険の「終身型」と「定期型」の違い
定期型がん保険と終身型がん保険との最大の違いは、保険料が変動するかしないか、保険期間の上限があるかないかの2つです。
終身がん保険とは
終身がん保険とは、保障が一生涯続くがん保険のことです。
終身がん保険には2つの種類があります。
1つ目は、一生涯保険料を払い続ける終身払いです。
2つ目は、60歳などの一定の年齢を定めてそこまでに一生分の保険料を払い切ってしまうものです。
定期がん保険とは
保障期間が一生涯ではないがん保険のことを、定期型がん保険と呼びます。
大体5年、10年、15年など保障期間が決まっており、満期が来ると自動更新されます。
定期型がん保険で注意が必要なのは、更新のたびに保険料が上がること。
定期型がん保険は自ら「更新をしない」もしくは「保険を見直す」などの申し出をしないと、いつの間にか保険料が高くなっていて、あるとき通帳を見たら引き落とし額の高さにびっくり、ということになりかねません。
一般的に、年齢を重ねるごとにがんになるリスクは高くなりますので、満期時の年齢で保険料は再計算されます。
そのまま定期型がん保険に加入し続けるなら問題はありませんが、もしそのつもりがないのであれば、満期日時はしっかりとチェックしておくことをおすすめします。
また、定期型がん保険は契約更新可能な年齢に上限があります。保険会社によって年齢はさまざまですが、80歳を上限にしている場合が多いようです。
2016年時点での日本人の平均寿命は、女性が87.14歳、男性が80.98歳です。
平均寿命が高いからといって自分が長生きするかはわかりませんが、平均寿命が上がり続けているところを見ると、80歳でがん保険の更新がなくなってしまうのは、いささか心もとないといえるのではないでしょうか。
終身がん保険の保障期間は
「一生涯保障」という言葉、TVCMなどで聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
終身型がん保険とは、契約者の一生涯を保障するがん保険のことです。
一生涯とは契約してから解約するまでの間、ずっとという意味です。
解約しなければ、文字通り死ぬまで保障し続けてくれます。
保険期間の上限は決まっていないので、老後に契約が切れる心配をしなくてすむのが大きなメリットです。
終身型がん保険の保障が切れるとしたら、理由は2つ。
1つは
何らかの理由で自ら解約した場合です。
1つの終身型がん保険に加入し続けると、何十年もの付き合いになります。
がん治療の技術は年々進化を遂げており、新しい抗がん剤や治療法が発見されることも珍しくありません。
保険内容が新しい治療法に対応していないと、万が一がん治療でその方法を試したくても治療費が払えないというケースが出てきます。
そんなときに、一旦古い保険を解約して、新しい保険に入り直すケースが考えられます。
もう1つの理由は、
保険料の支払いが滞ったことで契約が切れてしまった場合です。
1回くらいの滞納であれば、いきなり契約解除になることはありません。
保険会社によって違いはありますが、大体は保険料納付を催促する知らせが届き、それでも支払いがないようなら、解除になってしまいます。
終身型がん保険は一生契約者の保障をしてくれる心強い味方ですので、保険料の滞納はしないように気をつけましょう。
終身のがん保険のメリットとデメリット
それでは終身がん保険のメリットとデメリットをみてみましょう。
終身がん保険のメリット
終身がん保険のメリットは、保険料が上がることなく一生涯にわたって保障してもらえることです。一般的に保険は年齢が上がるほど保険料が高くなるため、更新するたびに保険料が上がっていきます。
しかし終身保険では契約した時点から保険料が上がらないため、保険料の低い若いうちに契約すると一生涯にわたって保険料の負担を抑えることができます。
終身がん保険のデメリット
一方で終身がん保険のデメリットは、加入初期の保険料が高くなりがちであることです。終身がん保険は保険料が変わらないため、加入初期の年齢では他の保険よりも高い金額で、年齢が上がるとそのバランスが逆転することがほとんどです。
また、一生涯にわたるプランで契約するため、途中で解約しづらいというデメリットもあります。
定期がん保険のメリットとデメリット
一方で定期がん保険のメリットとデメリットも見てみましょう。
定期がん保険のメリット
定期がん保険のメリットは、保険内容を定期的に見直しやすいことです。保険はライフステージと密接に関連しており、自分の生活が変われば最適なプラン内容は変わります。
そのため保険は定期的に見直すのが良いとされています。
定期がん保険では期間を定めて契約するため、その節目節目で解約したりプラン変更したりと内容をブラッシュアップしやすいのがメリットです。
定期がん保険のデメリット
定期がん保険のデメリットは、更新を重ねるごとに保険料が上がることです。定期保険はその都度その都度で契約内容を見直すため、がんリスクの低い年齢の若い時は保険料が低く、がんリスクの上がる高齢者になると保険料は高くなります。
終身型がん保険の保険期間で注意しなければいけない点は?
終身型がん保険の保険期間で気をつけなければならないのは、加入直後の保険期間です。
がん保険には90日間の免責期間を設ける決まりがあります。
免責期間中は、もしがんであることが発覚しても給付金を受け取ることができません。
ちなみに生命保険には免責期間はなく、加入直後に給付金を受け取ることができます。
がん保険のみに免責期間がある理由は、がんと診断されてからのかけこみ加入を防ぐためです。
保険はもともと相互扶助の考えで成り立っています。
仮に、体調不良が続いて「がんかもしれない」と思った人が、がん保険に加入したとします。
その後、医師の診断を受けてがんだと診断されました。もし免責期間がなければ、がんだとわかっていたから加入したことで、健康な状態で加入した人との間に不公平が生じてしまいます。
そのため、免責期間中にがんが発見されても、保障の対象にはならない仕組みになっています。
新規加入する際は免責期間に十分に気をつけてください。
免責期間でもうひとつ注意したいのは、新しいがん保険に入り直すときです。
この際も免責期間は有効ですので、万が一新しいがん保険に加入したタイミングでがんが見つかった場合は、給付金は受けられません。
この場合はこれまでのがん保険をすぐに解約するのではなく、新しいがん保険の免責期間がすぎてから解約をするようにしましょう。
3カ月間、二重に保険料を払うことになりますが、万が一に備えて万全を期すことが大切です。
終身型がん保険を検討するなら若いうちがおすすめ
終身型がん保険に加入するなら、断然若いうちがおすすめです。
理由の1つは、
終身型がん保険は若いうちに加入したほうが保険料が安くすむからです。
がんの罹患率が上がる50代、60代から保険料は高額になりがちですので、遅くても40代までには加入しておいたほうが、月々の保険料支払いが楽になります。
2つ目の理由は、
90日間の免責期間があるためです。
確率は少ないかもしれませんが、もし免責期間中にがんであることがわかっても、給付金を受け取ることはできません。
がんの罹患率が高い50代、60代で加入するよりも、罹患率の低い20代、30代で加入したほうが、免責期間にがんが見つかるリスクを避けることができます。
3つ目は、
がんを患ったあとだと、がん保険に加入することができないからです。
保険会社によってはがんサバイバーでも加入できるがん保険があります。
しかし、健康な人よりも保険料が高額になったり、保障内容が半分になったりと、さまざまな制限がついてしまいます。
終身型がん保険に入って最初のうちは保険料が高く感じるかもしれませんが、トータルで考えると定期型よりも終身型のほうがお得です。
終身型がん保険のメリットを最大限享受するためにも、がん保険はなるべく若いうちに加入しておくようにしましょう。
終身がん保険の期間についてよくある質問
終身がん保険の期間についてよくある質問をまとめました。
がん保険は終身と定期どっちがおすすめ?
がん保険の終身と定期は、それぞれの特徴を理解した上で選びましょう。終身がん保険は最初の保険料は高いけど一生続けるなら将来的に支払う保険料は安くなります。定期がん保険は若い時の保険料が安く、都度変更できる代わりに高齢になった時の保険料は高くなります。
がん保険は終身の方が安いのはなぜ?
終身保険では、契約時の年齢をもとに保険料を設定し、その保険料が一生涯変更されません。つまり保険料の低い若いうちに契約すると、高齢者になっても当時の年齢のままの保険料を適用できるため、定期保険のように年齢に伴って保険料が上がる保険よりも保険料が安くなります。
【参考URL】
◆◆ 日本経済新聞、「平均寿命、男女とも過去最高更新女性87.14歳 男性80.98歳 」◆◆
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