介護に備える
高齢化と核家族化が進む中、介護に関わる悩みや問題は年々増加しています。
介護の現状を理解した上で、早くから準備を始めることが大切です。
平均寿命と健康寿命
日本人の平均寿命が延びていることは皆さんご存知かと思いますが、健康寿命のことはご存知でしょうか。
健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことを言います。
そして注目すべきは、この平均寿命と健康寿命の差です。男性で約9年、女性で約12年となっています。
この期間は潜在的に医療費・介護費の必要性が高い期間と言えます。
要介護認定者数の推移
要支援・要介護の認定人数は高齢化の影響もあり、年々増加しています。

出所:厚生労働省「介護保険事業状況報告(年報)」よりBrightReach作成
誰が介護しているのか
一般的に、配偶者や子供といった家族が介護を行う場合が多いですが、同居の介護者の年齢をみてみると60歳以上が60%以上を占めており、高齢者の介護を高齢者が行う「老老介護」の問題も深刻になっています。

出所: 厚生労働省「令和元年国民生活基盤調査」よりBrightReach作成
家族の介護・看護を理由に前職を辞めた人
介護家族の介護・看護を理由に退職・転職をする人も少なくありません。つまり介護にかかる支出が増加するだけでなく、介護・看護のための退職・転職により収入が減少する可能性が高いのです。

* 10月から翌年9月までの集計
出所: 総務省「平成29年就業構造基本調査」よりBrightReach作成
介護にかかる費用
生命保険文化センターの調査によると、世帯主または配偶者が要介護状態となった場合に、公的介護保険の範囲外の費用として必要と考える資金を尋ねたところ、総額で3,285万円という調査結果が出ています。
費用は初期費用と月々の費用から構成されており、それぞれの費用を賄えるための資金準備が必要となります。
民間の保険会社の介護保険を活用することにより、介護資金を計画的に準備することが可能です。

<初期費用 例 >
• 車いすや特殊寝具などの備品購入費
• 手すり設置や段差解消等の家のリフォーム費
• 有料施設への入居費
<月々の費用 例 >
• おむつなどの消耗品費
• 配食サービス利用料
• 介護サービス利用料
• 診察や薬などの医療費
• 家事代行など介護保険外 サービス利用料